魔法の着ぐるみ
01
『マラソンなんて大っ嫌い!だって、いつもビリなんだもん。頑張ろうって気にもならないよ。』
男の子は練習しても速く走れないと思い込んでいるようです。
02
でも、本当は速く走れるようになりたいと思っている男の子の気持ちをお父さんは知っていました。
お父さん:
『これは先祖代々伝わる足の速くなる魔法の着ぐるみだ。』
03
男の子:
『ありがとう。でもなんか恥ずかしいな・・・』
お父さん:
『これは着ているだけで足が速くなるわけじゃないぞ。練習は必要。ただ、練習したことが、普通より効果が出やすくなるんだよ。』
04
男の子:
『がんばってみるよ!』
その日から男の子の練習が始まりました。
05
暑い日も
男の子
『う〜暑いよ。でも頑張ろう!速く走れるようになるぞ!!』
06
雨の日も
男の子:
『う〜冷たいよ。でも頑張ろう!速く走れるようになるぞ!!』
マラソン大会まで毎日練習しました。
07
そして、マラソン大会の日。
男の子:
『よ〜し!着ぐるみパワーで頑張るぞ!!』
08
よ〜いスタート!!マラソン大会が始まった。
男の子:
『いつもなら、最初からビリだけど着ぐるみのおかげでいい感じだ。』
09
マラソン大会も中盤。男の子にも疲れが見え始めてきました。
男の子:
『ぜ〜ぜ〜、疲れた。でも、着ぐるみ来てるから大丈夫!』
10
マラソン大会もいよいよ終盤。
男の子、すごく疲れているけど奇跡的に優勝争いをしています。
男の子:
『ぜ〜、ぜ〜、ぜ〜 疲れた・・・でも、着ぐるみ着てるから大丈夫だよね。頑張ろう。』
11
そして、なんと!!男の子は優勝しました。
男の子:
『やった〜優勝だ!いつもビリの僕が優勝だ〜!!』
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男の子:
『お父さん、ありがとう。着ぐるみのおかげで優勝できたよ。でも次は自分の力で頑張りたいから、これは返すね。』
お父さん:
『あめでとう!本当は、着ぐるみに特別な力はないんだ。おまえに頑張ってもらいたくて、ウソをついてしまったよ。ワハハハ。』
13
それから男の子は、何を取り組むにも最初からあきらめることはしなくなりました。
やらなきゃできない。やればできるかもしれないということがわかったから。
おしまい☆