しあわせ宅急便
01
とある村のお話。
この村の人の心は貧しかった。他人に関心を示さない。困った人がいても助けない。
そんな状況を神さまは悲しんでいた。
02
神さまはこの状況を変えたかった。
もっとみんなが幸せになれる村にしたかった。
そこで、幸せ宅急便を始めることを考えた。
03
あるところで、おばあさんはペットの猫が病気になり困っていた。
04
神さまは言った。
「私は幸せ宅急便のものです。
助けてあげましょう。ただし条件が2つあります。
1.困っている人を見たら助けてあげてください。
2.助けるときに今と同じ条件を伝えてください。」
05
おばあさんは言った。
「わかりました。」
神さまは猫の病気を治した。
06
おばあさんはお礼を言って帰っていった。
その後、おばあさんも幸せ宅急便を始め、困っている人を助けるようになった。
07
あるところで、ミュージシャンのおにいさんはギターが壊れてしまい困っていた。
08
神さまは言った。
「私は幸せ宅急便のものです。
助けてあげましょう。ただし条件が2つあります。
1.困っている人を見たら助けてあげてください。
2.助けるときに今と同じ条件を伝えてください。」
09
ミュージシャンのお兄さんは言った。
「分かりました。」
神さまはギターを直した。
10
ミュージシャンお礼を言って帰っていった。
その後、ミュージシャンのお兄さんも幸せ宅急便を始め、困っている人を助けるようになった。
11
あるところで、おとうさんは子どもが迷子になり 困っていた。
12
神さまは言った。
「私は幸せ宅急便のものです。
助けてあげましょう。ただし条件が2つあります。
1.困っている人を見たら助けてあげてください。
2.助けるときに今と同じ条件を伝えてください。」
13
お父さんは言った。
「わかりました。」
神さまは迷子の子どもを探してあげた。
14
お父さんはお礼を言って帰っていった。
その後、この親子は幸せ宅急便を始め、困っている人を助けるようになった。
15
そんな活動を続けて1年がたったある日自転車が倒れて、ケガをしてしまった。
神さまは困っていた。
すると・・・
16
男の子が神さまに近づいてきて言った。
「僕は幸せ宅急便のものです。
助けてあげるね。でも条件が2つあるんだ。
1.困っている人を見たら助けてあげてね。
2.助けるときに今と同じ条件を出してね。」
17
神さまは言った。
「わかりました。」
男の子は神さまのケガの治療をした。
18
神さまは男の子にお礼を言って帰った。
とても嬉しい気持ちでいっぱいになった。
そして・・・
19
神さまは安心して幸せ宅急便を辞めることにした。もうこの村のみんなは心が豊かになっていることを実感できたから。
その後、この村の人々は誰にでもとても優しい気持ちで接することができる暖かい村になったとさ。
おしまい☆